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バスト
Breast
SUB-Qを使ったバストアップについて
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近年、ヒアルロン酸を使ったバストアップが人気になっているようです。ヒアルロン酸にもいくつかの種類がありますが、よく使われているのは「SUB-Q」と呼ばれるもので、最近ではその「改良版」とされるものも登場しています。
もともとヒアルロン酸は人体に存在する物質ですし、シワ取りなどで使われる医療用のものはアレルギーなどの心配もない、非常に安全性の高いものです。SUB-Qはヒアルロン酸のそうしたメリットを活かし、骨の欠損を補充したり形を整えたりする目的で開発されました。通常のヒアルロン酸と比べて体内への吸収が遅く、効果を長く維持できるという特徴があります。
そうした点に着目したドクターがバストアップに使用し始めたところ、「手軽にバストアップができる」と、またたく間に広がっていきました。
ですが前述したとおり、SUB-Qは骨の補充のために開発されたものです。豊胸を目的とした使用については開発元でさえ想定していない使用法であり、どのようなトラブルが発生するか予測がつかず、注意を促しています。バストに注入した場合の安全性を検証するには症例が少なく、充分なデータさえありません。実際に北村クリニックには、SUB-Q注入によるトラブル…たとえば「発熱が止まらない」「バストの痛みが続いている」「しこりになってしまった」などの相談が持ち込まれることもしばしばです。
こうした安全性の問題だけではありません。満足のいくサイズアップのためにはかなりの量を注入する必要があり、そのために費用がかなりの高額になりがちです。また、いかに「吸収が遅い」といっても、その効果はいつまでも続くわけではありません。脂肪のように、注入した場所に生着するということがないからです。
つまり高額の費用を払い、安全性があいまいな治療を受け、しかもその効果がいつまで続くのか判らない、ということになります。
これらの問題が解決されるまでは、当院ではヒアルロン酸によるバストアップを行うことはありません。皆さんもご自身が受ける治療の内容についてはしっかり理解し、充分に検討したうえで結論を出していただきたいと思います。
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