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バスト
Breast
バストの構造と美しいバストの条件
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バストは単なる脂肪のふくらみではなく、その構造は皆さんが考える以上に複雑です。ですがそのバストに手を入れるのが豊胸術なのですから、まずバストの構造を正確に知っておくことは、大切なことです。
バストは、そのふくらみの多くが皮下脂肪と乳腺です。これが胸の筋肉である大胸筋の上に乗り、クーパー靱帯によって周囲の組織につなぎ止められています。ちなみにクーパー靱帯はバストをつり下げるケーブルのような役目を負っていますが、伸びたり切断したりすることもあり、そうなるとバストは自身を支えきれずに下垂してしまいます。
また乳腺は乳汁を分泌する器官で、筋のようなコリコリした感触があります。バストの内側に広がった乳腺は乳頭につながっており、出産するとここから母乳が分泌されます。思春期から20歳頃まで大きく発達し、その後は安定した状態が続きますが、妊娠・出産の前後に大きくふくらみ、授乳に備えます。そして赤ちゃんの授乳期が過ぎると、小さくしぼんでいきます。
以上がバストの構造です。次に「美しいバストの条件」について考えてみることにしましょう。
ものの美しさというものは料理の味付けや音楽の嗜好と同じく「個人の好み」によるものです。絵画にしろ写真にしろ、あなたが美しいと感じるものを他の誰かも美しいと感じるかどうかは判りません。ですが多くの人が共感する「美しさ」というものはありますし、また解剖学的に見た「美しいバストの条件」というものも存在します。
私たち美容整形医は職務上、そうした「美しさの基準」というものを持っています。その一端をご紹介しましょう。
・第3と第6の肋骨の間に位置し、胸骨あたりからふくらみが始まり、乳頭(乳首)が頂点となるような円錐形をしている。
・円錐形の頂点にある乳頭は、第4・第5の肋骨に位置する。
・乳頭は横からはやや横向きに見え、前からはやや外側に開いている。
・乳房の厚みは、胸壁から8〜10センチ程度である。
・左右の乳房を結んだ線と、左右の鎖骨の中心から引いた線で、正三角形ができる。
・左右の乳房を結んだ線の長さと、あごから頭の頂点までの長さが等しい。
・顔の幅と、左右の乳首の間の距離感が等しい。
・バストサイズがヒップサイズと等しく、適度のやわらかさで盛り上がっている。
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ここに挙げたのはあくまで一般論で、おおよその目安です。バストの美しさを左右するのは角度や寸法ではなく「その人に合っているかどうか」という点だからです。あなた自身の体型や体格、さらには性格も含めた個性に合ったバストこそ、あなたにとっての美しいバストだといえるのです。
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