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りんかく
Face line
エラの整形
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エラの張った顔つきは、いかつく、頑固そうに見られがちです。そのため美容整形ではこのエラの骨を切ったり削ったりして、卵形のすっきりしたりんかくに整える治療が用意されています。
その方法としてはエラの骨を大きく切り取る手法が一般的なのですが、もともとエラの骨は「下顎角」とも呼ばれるように、ある程度角張っていないと、見た目におかしいものです。むやみに切り取ってしまっては、かえって不自然な結果にもなりかねません。
そこで当院では骨を「切り取る」のではなく「ていねいに削る」ことで、自然で美しいフェイスラインを実現する「アングル・クラニオ・シェーピング法」を開発しました。この方法ではまず最深部である「下顎角」を少しずつ削って横顔のラインを整え、次にその周辺の「下顎体部」を多次元的に削って、正面からのラインを整えていきます。かなりの繊細さと慎重さが必要にはなりますが、この方法ならばどの角度から見ても、自然なフェイスラインを残したまま、すっきりとした小顔にできるのです。
ただ、ここで問題となるのが「下顎角」へのアプローチ法です。これには口の中から手術する「口内法」と、エラの裏側から手術する「口外法」の2種類があるのです。それぞれに一長一短がありますので、それをお話していきましょう。
口内法によるエラの整形
この方法では口の中、奥歯のあたりを数センチ切開し、そこから器具を差し入れてアゴの骨を削っていきます。顔の表面を傷つけることがありませんから、傷跡の心配がないというのが細大のメリットです。
ですが腫れや痛みが強いことと、長期にわたって唇にしびれが残りやすいこと、全身麻酔でなければ行えないために入院や通院が必要になることなど、デメリットも少なくありません。口の中は雑菌が多い場所ですので、感染症のリスクも高まります。さらに口の中、それも奥歯周辺からのアプローチになりますので手術そのものの作業がしにくく、万一、血管を傷つけてしまった場合などの止血作業がきわめて困難という点もマイナスです。
口外法によるエラの整形
もう一つの口外法ですが、これはエラの裏側を小さく切開して行います。顔の表面に手術痕が残ることになりますが、その大きさは1センチ程度ですし、決して目立つ場所ではありませんのでそれほどの心配はないでしょう。
また、この方法ならば局所麻酔で手術できますから肉体的な負荷が軽く、日帰りでの手術も可能です。
腫れや痛みが少なく、術後の固定も不要ですし、洗顔やメイクも手術直後からOKです。口内法のような手術の難しさもありませんし、短時間で完了するなど、数多くのメリットを持っています。
こうしたことから私自身は、口外法のほうが患者様のメリットが大きいと考えていますが、実際にどのような方法を選択するかは、カウンセリングの場で医師と充分に話し合い、納得のうえで決めることが重要です。
注射による小顔治療
これまでは「エラの骨が大きく張り出している」というケースでの治療法をお話ししてきましたが、これ以外にも小顔治療の方法はあります。それは、骨ではなく「咬筋」と呼ばれる顎の筋肉が発達しているために、エラが大きく張って見えるというケースです。この場合、手術で筋肉を取り除くわけにはいきません。
ボツリヌストキシンは末梢神経に働きかけてその働きを弱め、筋肉を緩める作用を持ちます。これを咬筋に注射すると筋肉の緊張が緩み、全体的に厚みが薄くなります。そのためにエラが小さくなり、顔全体を小さく見せることができる、というわけです。
緊張の解けた咬筋は少しずつ萎えていきますが、「ものが食べにくい」「しゃべりにくい」ということはありません。また一度萎えた筋肉はトレーニングなどで負荷をかけない限り、元に戻ることはありません。ですからボツリヌストキシンで得られた小顔効果は、そのまま永続的に持続するということになります。
シワ取りの分野ではボツリヌストキシンの治療効果は約半年とされていますが、同じ薬剤でも使用する部位によって、その効果の持続性も変わってくるのです。
もちろん、術後に硬いものを多く食べたりすると、やがて咬筋が太く硬く盛り上がっていきます。そうした場合にはあらためて再注入を施せば、再びすっきりした小顔に戻れます。
注射を打つだけですから、治療直後から洗顔・メイクもOK。通院も不要です。
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