膣縮小
膣のゆるみは筋肉の衰えなどで起こりますが、これは個人差が大きいものですし「生まれつき」というケースも多いものです。いずれにせよ、締めつけがゆるいと女性も男性も満足感を得にくく、それが原因で破局に至ってしまうこともありますから、深刻な問題だといえるでしょう。
治 療 法
膣のゆるみに対処するには、おもに2つの方法があります。
それぞれに手術の方法もその後の経過も異なりますので、ひとつずつご説明していきましょう。
1. 膣の筋肉と粘膜を縮小する方法
まずは膣内を「狭くする」という方法です。
膣の入口と肛門とは「括約筋」と呼ばれる筋肉で連結されていますが、この筋肉が出産や加齢によってゆるみ、膣内部の粘膜も伸びることで全体にゆるみが起こります。この場合、表面の粘膜だけを縫い縮めても効果が薄く、その下の筋肉を引き締めることが大切なのです。
まず局所麻酔のあと、肛門側の膣の入口部分に小さく切れ込みを入れます。ここから括約筋の緩み具合をチェックし、特殊な細い糸を通して筋肉を引き寄せていきます。こうすると粘膜も縫い縮められ、余りが出ますから、それをていねいに切除し、溶ける糸で縫い合わせます。切除には通常のメスは使わず、アメリカ製の次世代高周波メス「サージトロン」を使います。これは3.8メガヘルツ×140ワットという高密度の高周波電流を発生させ、組織を瞬間的に蒸発除去することができ、しかも同時に止血もできるテクノロジーです。周囲の組織を挫滅させることもなく精密な結果が得られますし、細菌による感染を予防できるというメリットもあります。当院の膣粘膜・筋肉縮小手術は画期的な方法であり、患者様の想像以上の効果が期待できると自負しています。
術後について
手術そのものは30分ほどでできますし、術後の痛みや傷跡の心配もなく、溶ける糸を使うため抜糸のための通院も不要。激しいスポーツや性行為は術後1ヵ月は禁止ですが、シャワーは当日からOKですし、日常の生活はほぼ差し支えありません。お仕事も「手術の翌日から」という方がほとんどです。
2. 膣壁を厚くして、内部を狭くする方法
膣内の粘膜下や筋肉層にフィラーを注入して厚みを増し、膣を狭くするという方法です。「切る手術」に抵抗感のある方にはお勧めの方法で「ヒアルロン酸注入法」があります。
ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸はシワ取り治療に多用されていますが、当院ではスウェーデン製の高品質のものを使用しています。安全性が極めて高く、アレルギーや副作用の不安がありません。これを膣の粘膜下や筋肉層に注入して膣壁を厚くし、膣内を狭くするのです。
ヒアルロン酸の持続期間は約1年くらいですので、効果を持続させるためには定期的な注入が必要です。ですが脂肪注入法以上に生活上の制限がなく、極端に言えば当日からの性行為も可能です。「1ヶ月間のダウンタイムが煩わしい」という方には最適な方法でしょう。
また、筋肉粘膜を縫い縮める方法とこのヒアルロン酸注入を組み合わせて行うと、さらに効果をアップさせることもできます。
クリトリス包茎
クリトリス周辺の皮のだぶつきが多いのがクリトリス包茎です。軽度のものはともかく、ひどい場合にはクリトリスが完全に皮に覆われてしまい、アカがたまって不潔になりやすい方もおられます。特に多くの患者様と接していると、小陰唇肥大の場合、クリトリス包茎である確率が高いように感じます。
この場合の手術は、クリトリス周辺の包皮をアメリカ製の次世代高周波メス「サージトロン」を使ってキレイに切除し、溶ける糸で縫合します。もちろん「カリフォルニア式局所麻酔」をベースにした独自の麻酔をかけますので痛みの心配は不要ですし、目立つ傷跡の心配もありません。
手術時間はおよそ20分と短時間ですし、術後は抜糸の必要もなく、当日からシャワーも浴びられます。術後1ヶ月は激しい運動や性行為を控えていただければ、日常生活にはまず支障はないでしょう。お仕事も、手術翌日からという方が大多数です。
この手術は見た目を整えるというだけでなく、クリトリスを露出することで性感をグンとアップさせるという意味もあります。また小陰唇が肥大ぎみの場合には、「小陰唇縮小手術」も同時に行うことが可能です。
処女膜再生
処女膜の喪失は性交だけでなく、スポーツやタンポンの使用などによっても起こります。ですがその理由が何であれ、膜は完全に失われてしまうわけではなく、まだ膣内に残っています。ですからそれを寄せ集め、ていねいに縫い合わせることで再生が可能です。
手術には髪の毛より細い特殊な糸を使い、膣内に残った処女膜をていねいに縫い寄せて、元の形に復元していきます。
外から糸が見えることはありませんし、異物感を覚えることもありません。 安全な局所麻酔を使用しますので術中も術後も痛みの心配はなく、約30分で治療完了です。当日からシャワーも浴びられますし、翌日から仕事もOKです。抜糸などの通院の必要もなく1日で全てが終了しますから、日常生活には殆ど支障はないでしょう。
他の婦人科の手術にある「術後の性行為の制限」ですが、もともとこの手術は「処女膜を破る」ことに目的があるわけです。ですから極端に言えば、手術直後からいつでも性行為は可能です。ただし術後は喪失前と同じ状態ですので、性行為の際には、痛みや出血を伴う場合もあります。
すそわきが・乳輪臭
陰部や乳輪の周辺にあるアポクリン汗腺によって発生するのが「すそわきが」「乳輪臭」です。これは一般のワキガ以上に他人には相談しにくいものですから、ご本人にとっては非常に大きな悩みになりがちです。ですがその悩みは、きちんと解決することができますので、まずはご安心いただきたいと思います。
アポクリン汗腺はエクリン汗腺と異なり、分布している場所が限られています。そしてワキ以外に多くのアポクリン汗腺が分布しやすい部分が、陰部や乳輪の周辺なのです。ですがワキと同様、アポクリン汗腺をていねいに取り除いてしまえば、その臭いを抑えることは可能です。
当院では切らない高周波治療「ビューホット」と「ウルトラセル」を同時照射する「W-HOT(ダブルホット)」を行います。治療の際は当院独自の4段階麻酔システムを使用しますので、麻酔注射の痛みさえも気にせずにすむでしょう。また、治療後は固定の必要もなく、日常生活への支障はほとんどありません。所要時間は1 時間程度で、その日のうちに帰宅でき、入院や通院は原則不要です。
ワキ以上にデリケートな部分の治療ですのでなかなか治療に踏み切れないというケースがとても多いものです。ですが当院では、ていねいな治療を追求しています。悩むばかりでは何も解決しないのですから、ほんの少しの勇気を出して、ぜひ一度ご相談にいらしていただきたいと思います。